「なぜ日本ではGoogleよりYahoo!のシェアが高かったのか」を自分なりに考えた。

今更だが、なぜ日本ではGoogleよりYahoo!のシェアが高かったのか? - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20101031/1288459532

 上記の記事で、非常に面白い現象について書いてある。引用するとこうだ。

Yahoo!Googleより人気の日本、なぜと頭をひねる − @IT
http://www.atmarkit.co.jp/news/200606/14/yahoo.html
「世界各国でGoogleのウェブ検索のシェアが高いが、
日本では圧倒的にYahoo!検索が強い。これは興味深い現象だ。
なぜかと聞かれても分からないが……」。
海外ではこの構図が一変する。
米国、英国、フランス、ドイツではGoogleの利用率がトップ。
Yahoo!の利用率は10〜20%台に過ぎない。
井上氏によると、Yahoo!は韓国、台湾など
日本以外のアジア諸国でも人気で、
Googleを上回るシェアを獲得している。
井上氏はYahoo!がローカル企業と組んで
コンテンツを充実させていることを説明し、
「なんでもそろうというポータル戦略が珍しくうまくいっている」と分析した。

 で、まあこれを読むとき自分なりに、下に書いてあるteruyastarさんなりの結論を見る前に、自分で「なぜか」を考えてみた。せっかくなのでここに記しておく。
 日本などのアジア諸国と、米国英国フランスドイツとの大きな違いは何だろう、と考えたときに、一番大きいのはこれでないかと思った。下である。


 これと、


 これ。そう、景観である。前者のアジア各国は実に「Yahoo!」ではないか。
 逆に、後者の欧米各国。実に「Google」ではないか。

 景観というものは幼少期から触れ続けるものである。外に出るたびに目にし、その中で育つのだから、その影響力というのは計り知れない。つまり、国民の人間性というものに大きく関わってくる。
 そして、アジア各国の景観、多数のビルが立ち並び、中にはいたるものが統一感なく、ある。それが求めている方向性は、おそらくこんな感じだ。

・いろいろなものをごちゃ混ぜにしたい
・統一感はそこまで求めない
・引き算方式というより、足し算方式
・美意識より利便性
・シンプルより多機能

 そして逆に欧米各国の景観。統一感のある建物が並び、統一感を感じるデザイン。それが求めている方向性は、おそらくこんな感じだ。

・遊び心やコンセプトを大事にしたい
・統一感を求める
・足し算方式よりも引き算方式
・利便性より美意識
・多機能よりシンプル

 これが、アジア各国と欧米各国の景観の違いだ。そして、これは「景観の違い」を挙げたはずなのに、そのままちょうどYahoo!Googleの違いに当てはまる。
 すなわち、景観の違いが国民性の違いを生み*1、そしてそれがそのままプラットホームサイトのシェアの違いへ結びついたのだ。
 先にも述べたように、景観というものは、幼少期から、しかも常に、しかも身近に、そして密接に関わっているものであるため、国民性というものと非常に密になる。
 ごちゃ混ぜ多機能志向のアジア各国がYahoo!を好み、美意識シンプル志向の欧米各国がGoogleを好む。非常に妥当な結果であるといえよう。
 景観を見ることで国民性を知り、それに合わせてサイトを作る、それが一つ、成功への道といえるのかもしれない。

*1:そもそも国民性がそうだから景観がああなったとも言えるが