M-12009採点。南海キャンディーズは新漫才の扉を開いた。

 自分の採点。結果出る前ににメモったやつ。
ナイツ         85
南海キャンディーズ   92
東京ダイナマイト    87
ハリセンボン      82
笑い飯         97
ハライチ        90
モンスターエンジン   82
パンクブーブー     94
NON STYLE        91

 上位三組は笑い飯パンクブーブー南海キャンディーズ。結構実際の順位と近いかな? パンクブーブーは軽い漫才で好みじゃないんだけど、すごく良くできてた。あれは確かに面白い。好みじゃないけどあれは笑った。東京ダイナマイトは逆に、すごく好みだけど、今回は出来が悪かったかなと。笑い飯の一本目は素晴らしい。よくぞやってくれた。奈良歴史〜をついに超えたんじゃないかなと思う。NON STYLEは俺個人としては今回の「太もも叩き」無し漫才の方が圧倒的に好み。てか、この普通の形式だと威力あるボケが結構多い。やっぱ太ももたたきは徹底的にボケの数増やすために威力は捨ててたんだな。
 そしてここから本題。俺と実際の順位で大きく違うのが南海キャンディーズ。いやいや、あれは面白かったでしょかなり。ほんとに。「ストーカーネタ」は見たことがあった。ボケはほとんど同じだった。でも、おそらくツッコミが総とっかえされている。フレーズ一つ一つが面白い面白い。これは、ハライチがなしえなかったことをなしえている。M-1 2009 寸評で書いたハライチについての評にはこう書いた。

漫才の進化という観点での、一歩進んだ正しい方法論の一つを採用している。「手数論」の観点から説明すると、ボケに対してツッコミも乗っかるように突っ込むことで、その分笑いの数が増えるという算段だ。ただ、現在は本体の「ボケ」の方が単体として笑いが成立しておらず、ツッコミありきで一つの笑い、というようになっているため、まだ完璧とはいえないであろう。ボケで一笑い、乗っかりツッコミでもう一笑い、となれば完璧だ。

 今回の南海キャンディーズのネタは、「『ボケ』の方が単体として笑いが成立して」いて、「ボケで一笑い、乗っかりツッコミでもう一笑い」となっていた。そもそもボケ自体の手数が少ないため、「手数論」的には少しずれるが、それでも形式として非常におもしろい形式だ。今までも南海キャンディーズは、突っ込みのフレーズというものに物凄くこだわってきていたが、今回それをさらにさらに追及してきた。これは単純計算で、同じテンポなら笑いを2倍にできるということだ。
 と、いうことで、今回のチャンプはパンクブーブー、ベストネタは笑い飯1本目、影のMVPが南海キャンディーズという感じですね。