紳助に学ぶ、東大合格の19分の1の勉強量で年収5億を稼ぐ方法

 東京大学に合格するための必要単語量は、世界史と化学を選択した場合、英語単語の7000、世界史単語の7000、化学単語の5000の、合計19000個くらいであるといわれている*1。それを会得するためには膨大な勉強が必要だ。東大合格者の夏休みの平均勉強時間は1日8時間だそうだ。
 そして、東大を卒業後、いったいどのくらいの収入が得られるのか。それを調べてみると、平均850万くらいだそうだ。サラリーマンの平均年収が430万くらいであることを考えると、ほぼ2倍というすごい数字だ。さらに、40代になれば平均1000万を超えるという。
 しかし、これは本当に努力の対価として相応だろうか? 1日8時間勉強し、年収はたったの2倍。研究職に就く人ではない限り、その8時間の勉強というのは「金のための勉強」ほかならない。プライドのため、やりたいことのため、などもあるのだろうが、基本は金のための勉強だ。しかし、もっとうまくやる方法は無いのだろうか?
 そこである記事の一部を引用したいと思う。
紳助について - eigokunの手紙

紳助って引き出しの中に1000個とか2000個のネタを常にしまっていて、それを適度なタイミングで素早く出しているだけっていう感じがする。毎回、状況に対して頭で考えて有機的にネタを出すというのではなく、既に用意してるやつを(多少は言い回しを変えつつ)出してるだけなんじゃないかな。

 これはあくまで推測、という前置きで書かれているが、以下、もしこれが正しいとしたらという前提で。
 1000個、2000個のネタを常にしまっている、というのはかなりとんでもない数字であろう。おそらく、全芸人でも「面白いワード」や「面白いエピソード」を、常に出せる状態で100個しまっている芸人ですら、ほとんどいない。それが1000個だ。その時点で他の芸人を圧倒しているといえるだろう。
 しかし、ここで、よく考えてみる。芸人としては多いが、東大生と比べてみるとどうだろうか? 東大に入るための必要単語数は19000だと冒頭で書いた。それに対して紳助は1000〜2000。少なく1000すれば、実に19分の1の暗記量である。単純に計算すると、東大合格者の夏休みの平均勉強時間は1日8時間のため、夏休みには平均30分弱勉強すればいいことになる。話し方、滑舌、構成力、性格など、その他の要因も大きく絡んできているだろうが、単純な勉強量で言うとこういうことになる。
 つまり、少し乱暴な論理ではあるが、勉強の方向を少し変えるだけで、時間に対する対価というものは、とんでもなく上昇するのである。そしてそれにより紳助は、「夏休みの一日の勉強時間、平均30分弱」程度の勉強で年収5億を稼いでいるのだ。量もいいが、やり方や方向を考えるのだ。
 しかし、「やり方と方向を考えるべき」ということを理解しても、多くの人は、「大学への勉強」のやり方や方向を考える、というところに留まる。教育ではそうするように教えられてきたし、それが常識となっているためだ。では、ここから一歩引いたところでやり方と方向を考えてみるとどうなるか。つまり、勉強の方向を、紳助ならばお笑い、ほかに例えれば文学、演劇、映画、株、為替など、もっと別のジャンルの方向へ向けるのである。
 東大合格者の夏休みの平均勉強時間は1日8時間という数字、これを例えば半分にしてみると、4時間という数字になる。この、東大合格者のたった半分でしかない一日4時間という数字を、お笑い、文学、株などに使ったら。テレビ界の流れを分析し、ネタを解析し、ボケを収集し、分類し、机に向かい、ノートを開き、分析し、暗記し、復習する。文壇の流れを分析し、どんな本が賞を取っているのか、どんな比喩があるか、ストーリーの流れはどうか、それを解析し、机に向かい、ノートを開き、分析し、暗記し、復習する。株の手法を分析し、株式会社の流れを読み、本を読み、吸収し、思考し、机に向かい、ノートを開き、分析し、暗記し、復習する。
 これを毎日4時間。机に向かって集中して毎日やり続ける。
 こんなことを毎日やり続けている人などそうはいない。毎日お笑いを4時間見たり、本を4時間読んだりしている人はたくさんいるであろうが、机に向かって集中して「勉強」をしている人はなかなかいないであろう。受験の場合は5、6時間程度の勉強は当たり前なのに、少しズラすだけで4時間だけで相当なものになるということだ。これは、大きな抜け道であり、近道でもある。
 このように、たくさん、「ただの努力」をするのではなく、「どの方向へ努力するか?を見つけるための努力」をすることが重要なのだ。そしてその方向を定めたら、「その方向にどんなやり方で努力するのか?を見つけるための努力」をするべきなのである。

*1:適当にネットで調べた結果。